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 歴史教育者協議会で出している月刊誌『歴史地理教育』をぜひご購読ください。社会科教育の授業実践、最新の歴史研究、地域の歴史の掘り起こしなど、社会科教育に関する情報が満載の一冊です。ご購読申し込みや気になる1冊の注文は、本部に電話、FAX、メールなどの方法でできます。ホームページからも申し込みができます。

 

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特集 原発に未来はあるのか

 衰退する世界の原発と突出する日本の異様 飯田哲也

〈コラム〉海洋放出 片山夏子
甲状腺がん裁判を闘う若者たち 白石草
インタビュー
「おれたちの伝承館」がめざすものー中筋純さんに聞く 本誌編集委員
実践報告/高校
コロナを乗り越えて被災地とつながる
―学習と交流を活動の両輪として 倉川博
実践報告/大学 討論授業
これからの日本の原発政策と資源・エネルギー政策 滝口正樹

小学校の授業 4年
「プラスチックごみ問題」を四年生たちと考えた 吉野颯太
中学校の授業 総合的な学習の時間 その他
コロナ下の中学生─コロナ前とコロナ後をまたぐ三年間 岩田彦太郎
高校の授業 公共
資源・エネルギーの学習と原発─「かるた」で考える 吉田守夫

連載
子どもの目
▼中学生の言葉たち 山本美羽
今、読みたい社会科・歴史教育の“古典”42
▼宮原武夫『子どもは歴史をどう学ぶか』 柄澤守
地域─日本から世界から314
▼石垣島・与那国島・宮古島は今 桜井千恵美
いま戦後史を学ぶ⑥
▼ブラジルからの招待状 本庄豊
テアトロ@rekkyo③
▼『メンゲレと私』 石出みどり
世界を歩く176
▼ハノイを歩く② 自尊心の国 ベトナム 朴中鉉
▼各地からの便り
東京歴教協八王子支部
八王子支部創立50周年記念を祝い、支部活動の新たなスタートへ 栗原せん三
探訪ミュージアム176
▼韓国 全泰壱記念館 平野昇

小特集 ビキニ事件70年 
ビキニ核実験被災を追跡する高校生たち 山下正寿 
三浦市三崎のビキニ事件を伝えたい 小川輝光
福島第一原発からの海洋放出への反発 竹峰誠一郎
「建国記念の日」に関する声明 日本歴史学協会

 

山・川・海に学ぶ歴史とくらし

 

Ⅰ 自然のなかの文化とくらし
《インタビュー》
山・川・海と くらしの原風景 神崎宣武
山・川・海から学ぶ歴史と現代─「共生」をめざして 中尾浩康
中山間地の学園で地域と地球の未来を考える─自由の森学園のESD 石井徹尚・鬼沢真之
Ⅱ 歴史と文化
房総における富士講の歴史 立野晃
相州大山の歴史と信仰のかたち 武田圭左
人びとの生活と信仰─ 花祭を事例として 雨宮康弘
絵図・陶磁器から考える那覇港 新島奈津子
【コラム】「伊能図」から見える自然景観 平山元夫
ヴェスヴィオ山の噴火とポンペイ 後藤貴三恵
古代ドナウ川・黒海地域の歴史 米山宏史
シベリアの征服と河川、毛皮貿易 森永貴子
海の底から歴史を見つめる 木村淳
Ⅲ くらしと社会
有明キャンパス自然探検から有明の町探検へ 山嵜早苗
水俣に暮らす 語り継ぐこと 吉永利夫・吉永理巳子
紀伊半島沿岸部(三重県・和歌山県)の地震津波碑 新田康二
川であそび 学ぶ 大和川学習と市民活動 小松清生
京の町の下肥を他国に渡すな―山城国一五二カ村の訴え 羽田純一
「食べる」と「出す」から考える人間と自然の関係史 湯澤規子
炭やきで里山を守り集落存続をめざす 大野長一郎
西粟倉村 百年の森林構想─株式会社百森が目指す「上質な田舎」とは? 植田啓生
【コラム】石見銀山のまち大森町でくらす 三浦類

「歴史総合」「地理総合」「公共」の授業をつくる

 

Ⅰ 「歴史総合」
「歴史総合」の特徴と可能性 井ノ口貴史
中学校社会科歴史的分野と「歴史総合」をつなぐ─「世界史探究」「日本史探究」ともつなぐ 飯塚真吾
「歴史の扉」の授業プラン─牛肉と私たち 威知志麻子
ヒゲから学ぶ近代 田中元暁
子どもたちの記憶のなかの関東大震災─なぜその絵を描いたのか 伊藤和彦
東南アジアに開発独裁が登場したのはなぜか 大川沙織
「世界遺産」は守るべきものか─現代的な諸課題の形成と展望 田城賢司
Ⅱ 「地理総合」
「地理総合」の特徴と可能性 竹内裕一
「地理総合」と中学校地理的分野の接続を考える 大野新
「地理総合」で地図と地理情報システムをどのように扱うか 飯塚和幸
生活文化の多様性と国際理解─民族と宗教 吉村憲二
地球温暖化とCOP26を授業でどう取り上げるか 宮嶋祐一
災害からわたしたちの身を守る「地理総合」の防災学習 菅澤雄大
「生活圏の調査と地域の展望」をどう扱うか─「大田区の将来像を考える」の授業構想 泉貴久
Ⅲ 「公共」
「公共」の特徴と可能性 今陽童
中学校社会科公民的分野と高等学校「公民科」の関連性についての考察─「公共」における経済学習の一試案 島本優朗
私たちがつくる社会 杉浦真理
私たちと憲法 稲次寛
経済を読み解く仕組みを学ぶ─市場機構と税金・財政、社会保障 杉浦正和
持続可能な社会のキーワード=SDGs 青木賢一郎
【コラム】貿易の自由化と日本の農業を考える 福田秀志

音楽のきこえる社会科の授業
Ⅰ 音楽でつくる社会科の授業
「歌うこと」の恥ずかしさ 武田砂鉄
歌教材で学ぶ授業―七〇余年の実践史 鳥塚義和
【実践報告/中学校】歌と学級・学年づくりと平和学習─「イムジン河」から「イマジン」、オリジナル曲まで 飯塚喜大

 

Ⅱ 現代社会を語る音楽
歌は世につれ、世は歌につれ―歌詞で女性の人権の発展史を教える 山本政俊
女子の音楽のたしなみ史に接近する 歌川光一
変わらない「夜」を求めて―若者の音楽体験をめぐる一考察 戸谷洋志
コラム 音楽の楽しさと恐ろしさと 飯島春光
コラム 東日本大震災とふたつの合唱曲─中学校特別支援学級での取り組み 山下洋児
コラム 現代社会の課題に切り込むJポップ 石田千郷
コラム 明子さんのピアノが伝えるもの 廣谷明人

 

Ⅲ 音楽と権力の相剋
宮廷音楽を牽引する天皇とそれを揺るがした室町将軍 豊永聡美
冷戦下日本の「戦後史」を音楽からみる─「歴史総合」に向けたジェンダーの〈感情史〉試論 上田誠二
民衆の音楽と国民国家─「コンドルは飛んでいく」と二〇世紀前半期のペルー音楽 水口良樹
【実践プラン/高校】「ラ・マルセイエーズ」と序曲「1812年」に聴くナショナリズム 
内田一樹
【実践報告/高校】自由民権期の歌から見えてきたこと 川島啓一
コラム 「アメージング・グレイス」と奴隷貿易 山元研二
コラム ふたつの顕彰の歌─幸徳秋水と長谷川テル 黒田貴子
コラム 音楽を活用した授業 田巻慶
コラム ベートーヴェンと「英雄」 鈴木將太
コラム ヴァーグナーに揺さぶられた一人として 岡稔彦

 

Ⅳ 音楽という伝統
モンゴル人は「スーホの白い馬」を知らない? 木下光弘
【実践報告/小学校】歌や踊りを通して思いを寄せる子どもたち 岡村祐介
コラム 「カッワーリー」─民衆歌謡から南アジアの文化・社会を理解する 小嶋常喜
コラム 琴を弾く人物埴輪 若松良一
コラム ピアノはなぜ大きくなった? 大川沙織
コラム 宗教音楽から考える世界地理 後藤貴三恵
コラム エジプトの結婚式 猪股千央

 

Ⅴ 学校文化と音楽
吹奏楽の音楽文化史 戸ノ下達也
「赤とんぼ」は戦後の空に翔ぶ─史実と「物語」の間 栫大也
卒業式歌・卒業ソングの同時代史 有本真紀
コラム 「君が代」と「われら愛す」 池本恭代
コラム 社会科の授業で使える音楽ネタ 奥山忍
【実践報告/小学校】校歌を使った地域学習─三年生の「総合的な学習の時間」 三橋昌平
【実践報告/中・高校】社会科教師は学校文化の架け橋となれるか 丸山豊

あの日から10年 東日本大震災から未来をひらく

Ⅰ 10年目のいま問われるもの

2020年秋の陸前高田プレ・フォーラムが照らし出すもの─東日本大震災後のフォーラムをふまえて 大門正克

生業訴訟を闘って 中島孝

困難に陥る人々を切り捨てない 青木美希

原発事故は、続いている 片山夏子

障がい者にとっての被災とは 栗田誠

東日本大震災・原発事故を生徒に伝え続けてきて 福田和久

福島原発事故から10年─現状と課題 安斎育郎

 

Ⅱ 子どもたち・教員・学校は

原発災害と教育・学校の行方 境野健兒 細金恒男

福島での学習支援活動の七年間 前川直哉

養護教員にできることを求め続けて 横田美奈子

あれから10年 菊池恵理

東日本大震災から8年目に、福島の〝いま〟を伝える 帆足亮輔

高校生の視点から伝え続けてきたもの 渡部義弘

 

Ⅲ 被災地に生き、未来へ伝える

「復興教育」の具現化を目指す雄勝花物語の挑戦 徳水博志

原発事故から10年、福島県浜通りから 鈴木茂男

南相馬の農業の復興 三浦広志

福島県における小児甲状腺がんの多発─国会事故調査委員会報告から見た福島の現状 崎山比早子

「緑の復興」の要を担う自然エネルギーへの大転換─地域から「より良い世界への復興」へ 飯田哲也

【インタビュー】「双葉盆唄」を伝え続ける─映画『盆唄』出演者の思い 横山久勝

【コラム】東日本大震災と図書館再建のあゆみ 志賀美樹

【コラム】紙芝居で震災を伝える高校生 瀬成田実

【コラム】原発事故を初めて知るなら、この写真絵本 加藤雅子

【資料】『歴史地理教育』所収 東日本大震災関連論稿 編集委員会

コロナ禍を生きる -子ども・学校・地域-

Ⅰ 新型コロナの衝撃
コロナをめぐる現今の社会情勢 山田朗
コロナ禍の中の教育を考える 佐藤広美
【コラム】直接つながることの「有り難さ」―コロナ禍の中の生協運動 上田佳奈
【コラム】演劇の灯を消さないために 柴田愛奈

 

Ⅱ 学校現場の混乱
一斉休校がもたらしたもの―小学校の現場から 桐島大地
一斉休校で、中学校の現場が対応してきたこと 新納ひかり
高校現場で一斉休校は何をもたらしたか 稲次寛
コロナ禍でのオンライン授業―小学校 小池良太郎
コロナ禍での経験を地域調査に活かす―中学校 竹澤史也
新米教師のコロナ禍オンライン授業奮闘記―高校 渋澤拓真
コロナ禍の中のリモート授業―大学 和田悠
コロナ禍の中での生活の変化と「子ども食堂」 新保ちい子
23区初の児童相談所として、コロナ渦で見えてきたこと 上坂かおり
コロナ禍の中で改めて考えたい地域のネットワークづくり 荒巻りか

 

Ⅲ コロナ禍と向きあう
新型コロナ感染症で懸念される医療崩壊 本田宏
保健所と新型コロナウイルス感染症 岩松真紀
COVID─19禍における若者支援 佐藤真紀
コロナ禍とホームレス状態の人々 清野賢司
コロナ禍での旅行業の状況―旅は残るが、旅行業は生き残れるか 太田正一
戦災資料センター「いのちと平和のバトンをわたす」オンライン企画 早川則男
コロナ禍での学童の活動 大久保みなみ
コロナ禍での職場の現状と、雇用悪化と闘う全国ユニオン 関口達矢

 

Ⅳ コロナ禍をのり越える
新型コロナウイルスとのたたかい―中国・南京の紀念館再開から五か月 月花・潘琳娜 (訳)齋藤一晴
コロナ19感染症と韓国 朴中鉉 (訳)三橋広夫
コロナ禍を生きる―岡山からの報告 市場美雄
コロナ禍を生きる―長野からの報告 飯島春光
コロナ禍を生きる―和歌山からの報告 横出加津彦
“感染者ゼロ”が続きはしましたが―岩手からの報告 三好博
コロナ禍での授業の学びから―体験を通して、その限界と可能性 山本政俊
コロナ禍を乗り越えるために―日本の経済社会をいかにして再生させるか 山家悠紀夫
資料?新型コロナウイルス感染の動向 大野一夫

学び合う「歴史総合」の授業づくり

Ⅰ 「歴史総合」に向き合う
「歴史総合」のねらいと授業づくりの視点 楳澤和夫
感染症と私たちの歴史―歴史の扉・歴史と私たち 田城賢司
軍艦島から植民地支配と高度経済成長を考える
──「歴史総合」の「歴史の扉」の手がかりとして 渡辺哲郎

 

Ⅱ 近代化と私たち
近代化への問い―フランス革命と、その前後 土屋篤典
イギリス製紡績機の導入と三重紡績の発展と中国侵略 中西弘行
ペリー来航を捉え直す 内田圭亮
黄尊三が見た日本―近代化と帝国主義 大川沙織
「ひとこと」で表現する日清・日露戦争
──東アジアの視点から考える 伊藤和彦

 

Ⅲ 国際秩序の変化や大衆化と私たち
ラジオから考える「大衆化と私たち」 江連恭弘
五四運動と日中学生の交流事業 鈴木裕明
大正デモクラシーと政党政治 伊豆誠二
ファシズムを学ぶ 北條薫
経済危機と第二次世界大戦―昭和恐慌と満州事変 宮城道良

 

Ⅳ グローバル化と私たち
何度も「問い」をつくる、導入単元を考える 飯塚真吾
ベトナム戦争と日本 山谷亮太
日本の経済成長とアジアを知る 牡丹健一
冷戦終結後の世界と日本を考える
──イラク・湾岸戦争を中心に 久木山咲
ポスト・トゥルースの時代に、歴史を学び、経済を考える 石田千郷

 

Ⅴ 歴史的思考力・判断力・表現力を育む
戦争経験と現代の課題から私たちの未来を考える 小川輝光
歌を通じて考える総力戦体制 川島啓一
未来の世代があなたたちを見ている
──地球温暖化を考える 周藤新太郎

「平成」の30年・ポスト冷戦を問う

 

Ⅰ 豊かさの幻想 日本社会 変貌の30年
【巻頭/総論】「平成」・「令和」の象徴天皇制と歴史認識を問う 山田朗
【インタビュー】「平成」の三〇年・ポスト冷戦を問う 斎藤貴男
バブル崩壊以降の日本経済の三〇年 金子勝
「『平成』の三〇年・ポスト冷戦」関係年表 編集委員会
【地域報告】「子ども食堂」から見た格差社会 新保ちい子
「原発のない社会をつくる」一点で大合流
──教育運動と市民運動はどう響き合うか 杉原秀典
【地域報告】巨大地震発生から原発事故へ──六日間の行動 福田和久
子どもの権利条約三〇年──到達点と課題のいま 増山均
新・教育基本法で強まった国の教育支配 大野一夫
女性と労働法の四〇年──労働法の女性規定はどう変わったか 石井俊光
【地域報告】日本語を母語としない子どもたちの三〇年 時原千恵子
【実践報告/高校】「外国人」とともに生きるために
──倭寇の歴史をヒントに、現状を考える 川島啓一
つながり志向という時代精神──SNSによる常時接続の社会背景 土井隆義
【実践報告/高校】「欅坂46の歌詞から考える一〇代の心理」研究のサポートを通して 内久根直樹

 

Ⅱ グローバル化の中で 日本政治 迷走の30年と未来への模索
「この三〇年」をどのように見るのか
──「ポスト冷戦」のなかの「日本」 成田龍一
冷戦後の国際関係──グローバル化と国民国家 木畑洋一
「大国」勃興の三〇年と分断の深化
──米ソ冷戦から米中冷戦への過渡期 大澤武司
五五年体制の崩壊から連立政権の時代へ 菊池信輝
安保と沖縄の三〇年 平良宗潤
【地域報告】首里城再建をめぐって 里井洋一
【実践報告】高校生平和ゼミナール三〇年の歩みといま
──学び、交流し、行動する高校生 沖村民雄

社会科教育、この20年とこれから

Ⅰ 現代の課題と向き合う
歴史修正主義とのたたかい 山田朗 10
貧困と憲法 久保田貢 18
「女性」の問題から見えてくること 黒田貴子 24
いま求められている世界史・世界認識の教育のために
―核兵器をめぐる今日的な課題を中心に 木村宏一郎 30
沖縄が提起し続けてきたこと 山口剛史 36
東電福島第一原発事故から八年が経過して 福田和久 42
Ⅱ 歴教協の実践のこれまで・これから
◆子どもが主役
マンガ「ソラノイト」を読んで考える四日市公害 早川寛司 48
四日市の学びから九州の学びへ 伊崎優太朗 54
戦争が遠くなった君たちへ―戦時下の摸擬家族 平井敦子 60
わたしの平和教育実践 能島可奈 66
高校での実践の課題ー学びの場の再構築 柄澤守 72
第二次東学農民戦争を授業する 渡辺哲郎 78
◆若い仲間に広がる
たのしい社会科交流会 千葉 四十栄貞憲 84
若手とベテランがつながる上尾支部 斎藤英樹 86
地域まるごと授業づくりの魅力 首藤さやか 88
◆大会から学ぶ
教えと学び、徐々に深まる参加を楽しむ
―授業方法分科会の歩みから 岩本賢治 92
平和教育の今日的課題―平和教育分科会での報告から 大八木賢治 98
今に続く教科書問題―地域に学ぶ集い 鈴木敏夫 104
Ⅲ 70周年を迎えた歴教協  
『歴史地理教育』編集の舞台裏からの報告 若杉温 110
日中歴史教育交流のこれまでとこれから 米山宏史 116
日韓歴史教育者交流の歩みと課題 糟谷政和 120
全国大会を振り返って 長屋勝彦 126
資料 ●年表で読む歴教協と教育行政のあゆみ

小学校社会科・生活科であらたな学びを

Ⅰ 若手が語る小学校の現場
【座談会】若手が語る小学校の現場 首藤さやか・石上徳千代・上野かすみ・宮原翔太〔司会:西浦弘望〕

Ⅱ 子どもたちと学ぶ授業 地域で生きる/地域を学ぶ/歴史を学ぶ
【生活科】「遊木の森」で秋を楽しんだ一年生 安達寿子
【生活科】二年生と学ぶ「いのちの学習」 増田敦子
【3年】スーパー・小売店・コンビニを比べる 菱山充恵
【3年・4年・特別活動】増毛で学ぶ地域の歴史とくらし 高橋基文
【初級部・中級部】訓民正音の歴史を学ぶ―墨で表す 金明仙
【4年】「変だなあ探し」を生かして飯沼干拓を学ぶ 石上徳千代
【4年】浦安の歴史をどう教えたか 板垣雅則
【4年】淀川を学ぶ 黄潤皓
【5年】工場見学で学ぶ大量生産の変化 櫻井綾
【6年】大日本帝国憲法と五日市憲法草案を比較する 宮原翔太
【6年】北海道から見直す日本の歴史 首藤さやか
【6年】教育実習生の張さんに聞いた叢さんの戦争体験 中窪寿弥
【6年】在日コリアンを通して人権について学ぶ 藤田康郎
【6年】〈平和の少女像〉を通して歴史とどう向きあうか考える 車珉善〔訳:平野昇〕

Ⅲ 実践報告に学ぶ
子どもと地域と教材と─小学校の授業を考える 中妻雅彦
社会科の授業づくりで大切にしたい「問いかける」ということ 白尾裕志
歴史への問いかけ方を問う―小学校六年生の歴史の授業批評 和田悠

Ⅳ あらたな実践をめざして
戦争学習における映像資料の可能性を考える 平本匡志
子どもはいかにして歴史を真剣に考えるようになるのか 加藤公明
授業の画一化の仕掛けをほどく─小学校社会科教育の課題 子安潤

明治 150 年を問いただす
 
Ⅰ  「明治一五〇年史観」を問う
【講  演】「明治一五〇年」を検討して、批判する  山田朗
「明治一五〇年」史観では見えない「明治」  大日方純夫
「明治一五〇年」を迎えた今日の課題─「明治百年祭」の総括に照らして考える  丸浜昭
疑うべきは明治から続く「進歩主義」である  加藤直樹
 
Ⅱ  明治国家の形成を再考する  
幕末維新史を再考する  青山忠正
日本の近代民主主義の源流を和歌山から見る  横出加津彦
一九世紀半ばの横浜─マリア・ルス号事件と芸娼妓解放令をめぐって  横山百合子
 
Ⅲ  東アジアの中の近代日本  
もうひとつの日清戦争─東学農民戦争と日本  黒田貴子
日清戦争の授業─「軍夫」を教材として  四十栄貞憲
初五郎の無事を祈る─村から見た日露戦争  鳥塚義和
「慰安婦」問題から見た明治一五〇年─#MeTooの始まりはキム・ハクスンから  平井美津子
「村山談話の会」の活動─アジアと共に進める草の根平和主義  渡辺洋介
 
Ⅳ  地域・民衆・文化の明治一五〇年
沖縄から見た明治一五〇年─琉球処分から辺野古まで  平良宗潤
「北海道一五〇年」とアイヌの近代  滝沢正
移民から「明治一五〇年」を考える  田城賢司
与謝野晶子の思想と行動を高麗大生と考える  三橋広夫
音楽文化から見る日本近代  有本真紀
古写真ガラス原板にみる幕末・明治の日本  保谷徹
 
コラム
●京都市の「明治一五〇年」の動き  大八木賢治
●神仏の明治維新─鹿児島にみる廃仏毀釈  栗林文夫
●西郷隆盛の神格化に異議あり・鹿児島から  山元研二
●長州から「明治一五〇年」を考える  魚次龍雄
●観光キャンペーンの『明治一五〇年』・高知  小山求
●地域から見た「明治一五〇年」・佐賀  田中龍彦
●山形庄内「明治英雄譚」  稲垣聡一
●会津観光史学の光と影  渡部秀和

Ⅰ  こどもの生きづらさによりそう
【インタビュー】子どもを縁に地域を繋ぐ  加藤彰彦
開設から8年間関わった「こうのとりのゆりかご」―SOS赤ちゃんとお母さんの相談窓口  田尻由貴子
生活保護は最終最後のセーフティーネット  村上さとこ
外国にルーツを持つ子どもたちに向き合う―私たちが今、できること  田中宝紀
「協働の学び」が学校を変えた――新座高校「学校改革」の10年  金子奨
ブラックバイトと大学生―グループインタビューをもとに  金馬国晴・黄立志
子どもの貧困を取材して  中塚久美子
【インタビュー】子育ては夜間も続きます―必要だからこそある夜間保育園  髙良桂子
多様性を大切に、社会参加を促す夜間中学―自主夜間中学の志を引き継いで  遠藤芳男
「排除の学校」から「包摂の学校」へ―三つの夜間定時制高校での二五年  小西順治
不登校の生徒を少人数で育てる―適応指導教室のひとこまから  葉山圭輔
 
Ⅱ  Passionがこどもたちを救う
【インタビュー】子どもの学びの隙間をなくしたい―世論や時宜をとらえた政策を  前川喜平
子どもの自由になる時間は?  仙石裕子
小中学校の給食費無料化は地域の力に  石田清人
【インタビュー】子ども食堂を地域の居場所に  近藤博子
一人ひとりを大切にする「場」づくり―多様なニーズに応えるNPO活動の現場から  中塚史行
家庭内に封じ込められる貧困  さいきまこ
地域社会で貧困の子どもたちと歩きたい―学習支援の現場から  市村平
「日向ぼっこ」から見える社会的養護  NPO法人「日向ぼっこ」
ファインダー越しの子どもたち  安田菜津紀

社会科 70 年 これまでとこれから
 
Ⅰ  社会科 70 年のあゆみ
科学的認識の基礎を培う生活科の役割  増田敦子
現代の子ども状況と私の実践  平井美津子
僕らの主権者教育がめざすもの─実践と課題  山本政俊
高校〈現代社会〉の意義と役割  森田敏彦
学習指導要領の変遷と社会科七〇年  大野一夫
初期社会科の見方の転換に学ぶ  子安潤
家永教科書裁判を学び直してみよう  君島和彦
次期学習指導要領を克服する課題─学問の自由・教師の自由にこだわる  鶴田敦子
アクティブラーニングとの向きあい方─「器」に注ぎ込むのはどんな「魂」か  児美川孝一郎
「歴史総合」と歴史教育の課題  井ノ口貴史
 
Ⅱ  歴教協の授業づくりに学んで
〈小学校〉「問題解決の三段階」から学び、生かす  石上徳千代
〈小学校〉民族共生と国際理解をめざした教育─山本典人の授業実践に学び、未来につなぐ  西村美智子
〈中学校〉歴教協の先生方との出会いと私の授業づくり  片桐康志
〈中学校〉「地域」と「史実」─私を救ってくれた二つの歴史授業  倉持重男
〈高校〉加藤実践に学ぶ討論授業─〈考える歴史の授業〉を目指して  時田朋子
〈高校〉〝地域に根ざす〟の本当の意味を追い求めて─和歌山県歴教協を牽引し続ける田所実践に学んで
横出加津彦
 
Ⅲ  社会科 70 年と歴教協
社会科七〇年と歴教協の歩み  桜井千恵美
地域の掘りおこしと地域に根ざした授業の「共振」  栗原克榮
歴教協の近現代史学習の展開  坂本昇
歴史学の成果と歴史教育─四つの立場  加藤公明
生徒を主体にした授業づくりの探究  楳澤和夫
 
資料●学習指導要領(社会科)の変遷と社会科の創造  桜井千恵美

文学・絵画・映画で学ぶアジア太平洋戦争
 
Ⅰ  戦争と平和を考える
〈総  論〉絵・物語・映画で学ぶアジア太平洋戦争  家長知史
 
Ⅱ  「素材」を生かした戦争の授業
『ちいちゃんのかげおくり』の授業―時代背景のイメージをふくらます工夫  本田亮平
一九四二年とエリュアール「自由」のある風景  佐藤広也
読み聞かせで学ぶ戦争  石上徳千代
長編詩「りゅうりぇんれんの物語」から知る中国人強制連行  黒田貴子
『太陽の子』から沖縄戦を学ぶ  梶原秀明
映画『はだしのゲン』から原爆の図丸木美術館へ  中條克俊
「戦争」と「戦後」をつなぐ物語―神奈川で『在日』を読む  小川輝光
日本社会のポストコロニアル―映画『かぞくのくに』を観る  小嶋常喜
絵本を活用したアジア・太平洋戦争の授業  良知永行
空襲体験画で考える戦争と平和  伊藤和彦
日中戦争を描いた中国の創作絵本  木村誠
『凍りの掌』で考えるシベリア抑留  江連恭弘
 
Ⅲ  〝戦争〟を伝える  
上野誠の版画への思いと「ひとミュージアム」  田島隆
本を読み、考え、感性を高め、平和を希求する「ブックトーク」  中嶋千絵
戦争展で絵本のブックトーク  西浦芳郎
読み比べ「学習漫画日本の歴史」─戦争をどう描いているか  鳥塚義和
国策映画と日本の戦争─プロパガンダと娯楽の狭間  大場さやか
フランスでショアーを教えること  ユベール・ティゾン〔訳:藤森晶子・剣持久木〕
 
資料●子どもの興味を引きつけ平和の尊さを考えさせる教材と資料  埼玉県歴教協所沢支部/本誌編集委員会作成

Ⅰ  総論
「考える日本史授業」とアクティブ・ラーニング  加藤公明
アクティブ・ラーニングと歴史の討論授業の間  和田悠
Ⅱ  授業実践  小学校
小学校の歴史の授業づくり-子どもたちに寄り添い未来を切り開く歴史学習  草分京子

沖縄学習─自主的に取り組んだ五年生の新聞づくり  宮崎令子
六年生と『尾張国郡司百姓等解文』を読み解く  早川寛司
刀狩の本当のねらいは何か?  石上徳千代
小学三年生が学ぶ札幌空襲  佐藤広也
世界恐慌後の日本─明治の国づくりから日本国憲法へ  西浦弘望
「世界史」の中の「日本史」  西村美智子
Ⅲ  授業実践  中学校
中学生の認識を深める歴史の授業をつくるために  三橋広夫
中学生が原始人日記を書く  小林朗
荘園の授業  関誠         
尾張のキリシタン弾圧  中尾浩康
今、中学校で近現代史を学ぶ意味とは?  平井美津子
Ⅳ  授業実践  高校
共感的理解から分析へ─高校歴史の授業づくり  柄澤守
大名行列から近世武家社会の矛盾を考える授業  四十栄貞憲
大正デモクラシー期における人々の政治参加を考える授業  渡辺哲郎
なぜツタンカーメンのマスクは黄金なのか─加藤公明「考える日本史」実践を世界史へ応用  内田圭亮
安倍首相の戦後七〇年談話を考える授業─若者の戦争責任をめぐって  北尾悟

沖縄から  未来をきりひらく
 
Ⅰ  日本の今を揺るがす安保・基地問題
日米安保と米軍基地の現在─米軍と自衛隊の一体化が深まる沖縄  大久保康裕
「島ぐるみ会議」の誕生からオール沖縄へ  平良識子
「自己決定権」とはどういう権利なのか  島袋純
【インタビュー】沖縄を苦しめているものの正体を問う  三上智恵
沖縄をめぐるマスメディアの報道姿勢の変容  金平茂紀
 
Ⅱ  戦争と基地から沖縄の歴史を伝える
沖縄戦から続く七〇年の不条理─基地問題の歴史的位相  鳥山淳
米軍の負の遺産の歴史を紡ぐ─「沖縄の枯れ葉剤」問題から  河村雅美
沖縄戦の遺骨収集を続けて  具志堅隆松
 
Ⅲ  変わる沖縄社会
平和はどのようにつくられるか─闘いの現場に立つ若者の思い  山口剛史・砂川真紀・石橋柚里
村民とともに基地返還を勝ち取った読谷村─基地を抱えた村の返還闘争と跡地利用  小橋川清弘
「脱基地経済」が進む沖縄─基地跡地利用で経済・雇用は劇的改善  知念清張
しまくとぅば復興  謝花直美
 
Ⅳ  学校教育で沖縄を問う
沖縄の自由民権運動─謝花昇  米須清貴
高らかに響け!『HEIWAの鐘』─合唱コンクールで沖縄の平和を  佐藤瞳
東京で感じる沖縄  加藤雅子
「平和サミット」で〝ふるさと〟を学び、問う  延和聰
 
コラム・年表
●チョウを見て考える米軍ヘリパッド建設計画  宮城秋乃
●沖縄で平和・連帯を考える  齋藤一晴
●やんばるの森と米軍基地  川島啓一
●伝えられない沖縄、伝えきれない沖縄  喜納幸男
●私が平和ガイドをしている理由  大田光
●年表で見る沖縄のうねり[1995 年 5 月~2016 年 1 月]  本誌編集委員会
●沖縄の変身ヒーロー「琉神マブヤー」が守るもの  石井裕一
 
戦後沖縄・歴史認識アピール

3・11と 「東北」の未来

Ⅰ 3・11を見据えて未来にのぞむ

震災報道と地方紙の役割─『河北新報』の取り組みから 今野俊宏
「東北」の歴史から「創造的復興」政策を問い直す 岡田知弘

これでも罪は問えないのか 武藤類子
東日本大震災を後世に伝える─桜ライン311の取り組み 岡本翔馬

Ⅱ 「震災後」を生きる─震災・津波・原発と地域

【座談会】陸前高田から「東北」の未来を語り合う 佐藤昭彦 ほか
原子力半島下北の未来を見つめる 寺田肇

大震災で見えた自衛隊・米軍 佐藤春治
「受け入れる」という視点─311受入全国協議会の取り組み 佐藤洋

Ⅲ 子どもたちが学ぶ震災後の「東北」

〈実践/小学校〉石巻市の漁業・復興への努力 國吉尚美
〈実践/中学校〉原発の授業と福島の中学生との交流 斎藤英樹

〈実践/中学校〉福島への修学旅行 髙木郁次
震災・原発事故災害の経験をどのように伝えるか 福田和久

Ⅳ 歴史の中の「東北」

「東北」の過去から未来へ向けて─津波と三陸沿岸をめぐって 川島秀一
歴史津波の事実を風化させてはならない 飯沼勇義

近世東北の飢饉 菊池勇夫
男鹿地方の震災誌を読む 渡部豊彦

コラム

●「走れさんてつ! 夢と希望を乗せて」─がんばれ三陸のローカル線!! 小野崎克彦
●福島で生きて 村松久美子
●学校現場で問われる心の再生 坂本謙
●「温度差」をこえて 菊池恵理